一攫千金も目指せる仕手株とは？
仕手株とは、多額の投資資金を保有する一部の投資家たちが「価格操縦」することで急激に上昇・下落する銘柄を指します。仕手株の株価をコントロールする集団を仕手筋と呼びます。仕手筋には、資金力のある企業の経営者や医師などの資本家が関わっている可能性があります。
仕手筋は狙った銘柄に巨額資金を投入し、株価を意図的に吊り上げることを目的とします。仕手や本尊と呼ばれる彼らは、政治家や資産家、医師、社長などから資金を集め、その規模は大小様々です。仕手筋が介入し意図的に吊り上げる銘柄のことを仕手株といいます。特に、新興市場の低位株が狙われやすく、仕手筋が介入すると企業業績に関係なく株価が乱高下します。
仕手株の特徴とリスク
仕手株は、たった1日で株価が10%以上変動することがあり、売買にはハイリスク・ハイリターンが伴います。個人の投資家が仕手株に投資するメリットは、値動きに乗ることで少額投資でも資金を増やしやすいことです。例えば、10万円の投資で1日や2日で1～2万円の売買益を得ることも可能です。通常、中型株や大型株の変動率は、1日で10％も動きません。一般的には、3％や5％の値上がり率でも好調といえる動きです。つまり、仕手株の変動率は非常に大きいことがわかります。
しかし、仕手筋によって予想外のタイミングで売られると、大損するリスクも高いです。仕手筋が介入した仕手株の場合、その後持っているポジションを全て解消する徹底的な売りが入るため、急騰中に買った投資家は売りタイミングを逃すと痛い目に合います。初心者のみならず経験者でも慎重に売買を検討すべきです。仕手株に対する知識や攻略法を身につけることが重要です。
仕手株の見分け方
仕手株として狙われやすい銘柄の特徴は以下の通りです：
- 株式数が6,000万株未満：株式数が少ない銘柄は、株価を操作しやすいため仕手筋に狙われやすいです。株式数が少なければ、少ない株数でも市場に与える影響が大きくなるため、株価の操作が容易になります。
- 株価500円以下：いわゆる低位株は、安価なため買い集めやすく、仕手筋による操作がしやすいです。低い株価の銘柄は少額で大量の株を買い集めることができるため、仕手筋にとって理想的です。
- 出来高が低い：取引量が少ない銘柄は、目立たずに買い集めることが可能で、仕手筋にとって好都合です。出来高が低い銘柄は取引が活発でないため、大量に買い集めても市場の注目を集めにくいです。
- 株価高騰の理由がわからない：理由もなく株価が急騰している場合、それは仕手筋による操作の可能性が高いです。明確な材料や業績改善がないのに株価が急騰するのは、仕手筋の介入が疑われます。
- 仕手株情報サイトに掲載されている：仕手株の疑いがある銘柄をまとめている情報サイトで確認できます。特に買おうとしている銘柄が、仕手株情報サイトに掲載されている場合は注意が必要です。
仕手株の手法
「大量に株式を売買しただけでは、仕手筋はリターンを得られないのではないか」という疑問を持つ人もいるかもしれません。仕手株の株価をコントロールしようとする投資家たちは、以下のような手法により売買益を狙います：
- 仕手筋が株価を操作しやすい銘柄探し
- 仕手株となるターゲット銘柄を決定
- 個人投資家から気づかれないように売買開始
- 仕手株とする銘柄の出来高を増やし過ぎないように少しずつ購入
- 玉集めが完了
- 大きな買い注文を行い、市場に存在する個人投資家の注目を浴び、他の投資家にも買われて株価急騰
- 振るい落としで更に買い集めた株を売り注文に出す。株価が適正価格まで下落
仕手株の流れは大きく分けると「玉集め」・「玉転がし」・「振るい落とし」の3つの要素から成ります。
安値の時期に買い続ける玉集め
仕手筋は、安値で推移中の低位株を探し少しずつ買い増す「玉集め」から始めます。多くの個人投資家が注目していない低位株は、通常何らかのイベントや業績向上がない限り上昇しにくい傾向にあります。また、大手企業の銘柄は常に注目されていて、不自然な急上昇や出来高急増があると怪しまれるため狙われません。そこで、仕手筋は誰も注目していない低位株の中からコントロールしやすい銘柄を探します。
急騰させる玉転がし
仕手筋が十分に玉集めを終えると、大きな買い注文を入れて株価を急騰させます。これにより、市場に存在する個人投資家の注目を集め、他の投資家もその株を買い始めます。株価は連日急騰し、連日ストップ高をつけることもあります。仕手筋はこの段階で大きな利益を得ますが、個人投資家も短期間で大きな利益を得るチャンスがあります。
売り抜ける振るい落とし
最後に、仕手筋は持っている株を売り抜けます。この段階で個人投資家も売りタイミングを見極めて利益を確定させることが重要です。しかし、売り抜けのタイミングを逃すと株価は急落し、大きな損失を被る可能性があります。仕手筋は徹底的に売り抜けるため、株価は急激に下落します。
ネット仕手筋の台頭
近年、ネット仕手筋も増加しています。掲示板やLINE、チャットなどを利用し、リアルタイムで情報交換することで急騰を演出します。ネット上の情報には注意が必要で、ネット仕手筋による操作に巻き込まれないよう、慎重に情報を見極めることが重要です。
まとめ
仕手株は一攫千金のチャンスを秘めていますが、非常に高いリスクも伴います。仕手筋の動向を見極めることが重要で、特に以下の特徴に該当する銘柄には注意が必要です：
- 株式数が少ない
- 株価が低い
- 出来高が少ない
- 株価高騰の理由が不明
- 仕手株情報サイトに掲載されている
仕手株に対する知識や攻略法を身につけ、慎重に取引を行うことが求められます。リスクを十分に理解し、仕手筋の心理を先読みして売買のタイミングを見極めることで、成功する可能性を高めることができます。仕
手株は大きなリターンを狙える一方で、大きなリスクも内包しています。そのため、十分なリサーチと慎重な判断が求められます。
